2008年12月15日

【阪神JF】3冠へ!ブエナビスタ母娘制覇

第60回阪神ジュベナイルフィリーズ(14日、阪神11R、GI、2歳牝馬オープン、
馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金6000万円=出走18頭)

モノが違った。安藤勝己騎乗、1番人気のブエナビスタが後方から直線で楽に
抜け出し圧勝。2着のダノンベルベールに2馬身1/2差をつけ、2歳牝馬の
頂上決戦を制した。タイム1分35秒2(良)。3着には4番人気のミクロコスモス
が入り、2番人気のジェルミナルは6着に敗れた。

ブエナビスタ画像20081215.jpg
ブエナビスタはライバル17頭を問題にせず阪神JFを圧勝。断然のクラシック候補に躍り出た
(撮影・山田喜貴)



 一枚、いや二枚か…。決定的な力の違いを見せつけて、ブエナビスタが母
ビワハイジに次いで2歳GIを制覇した。鮮やかな完勝劇。馬は疲れも見せず、
涼しい顔でのご帰還だ。

 「強いとは思っていたけど、やっぱり強かった。最後の直線で抜け出してから
は“遊んでいた”くらいだよ」

 安藤勝己騎手のセリフが楽勝だったことを物語る。スタートして道中は後方
3番手から。自分のリズムを守り、3角過ぎからジワジワと進出を開始する。
直線手前で進路を大外へ移し、馬なりの態勢で先行集団に取り付く。軽いゴー
サインだけで、メンバー最速の上がり(3ハロン34秒8)。最後は2着以下に
2馬身1/2の差をつけていた。

 新馬戦は3着に敗れたとはいえ安藤勝己は「エンジンがかかってからすごい
脚を使ったし、この馬はすごい」と能力の高さを実感。そして今回、「2歳の牝馬
の中では抜けている。センスが一枚上」と、規格外の強さを再確認することに
なった。ウオッカダイワスカーレットと同様に、牝馬の枠を超越する馬の出現。
今年初のGI勝ちに表情は自然とほころんだ。

 松田博資調教師からも笑みが絶えない。

 「最後の脚には自信を持っていた。最後の切れは抜群だな。安心してレース
を見ていられた」

 来春の桜花賞はまったく同じ舞台で行われる。このケタ外れの走りからして、
桜の女王の座はもう確定か…。それどころか、オークス秋華賞を含めた“牝馬
3冠”を総ナメにする可能性すらも大いに感じる。

 「(クラシックを)取れるのなら全部取りたいな」とトレーナー。安藤勝己騎手
も「距離が長くなるのは問題ない。無事に行けば大レースをいくつも勝てる馬
だし、自分も“その気”でいる」と、胸を張る。牝馬とは思えないスケールの持ち
主。来年の視界は大きく開けている。


by 宇恵英志
SANSPO.COM 2008.12.15より


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2008年12月08日

【JCダート】カネヒキリ3年ぶり“美酒”

3年前の勝利の記憶が鮮明によみがえった。かつて砂の王者に君臨したカネ
ヒキリ
が復活V。苦難の道を乗り越えて、王座へ返り咲いた。

 「いいスタートを切れたし、4コーナーの反応もよかった。レース前から勝つ
自信はあった」

 ルメール騎手が胸を張った。道中は内めで先行する。じっと我慢して機を
うかがった。スムーズに追走して、迎えた勝負の直線。ゴーサインに鋭く反応
して先頭に立つと力強いストライドでメイショウトウコンヴァーミリアン
追撃を封じ込めた。05年に続く2度目のJCダート制覇。「2回も勝つんだ
からこの馬は素晴らしい馬」とルメールジョッキーは絶賛した。

カネヒキリ画像20081208.jpg
冷凍保存されていたかのような全盛期の走りでカネヒキリが奇跡の復活劇!JCダート制覇!
(撮影・佐藤雄彦)



 ルメールといえば、ハーツクライ(05年・有馬記念)、リトルアマポーラ
(08年・エリザベス女王杯)を先行脚質に変化させて勝利に導いた実績を
持つが、「今回はレース前に何も考えることがなかった」と語る。過去4度、
GI勝ちを収めてきた馬に“マジック”は必要なかった。「乗りやすいし、勇敢
だし、パワフル。ユタカ(武豊騎手)にも『1800メートルが合う』と聞いて
いたから」と目を細めた。

 今から2年5カ月前に右前脚の屈腱炎のため休養。戦列復帰を目前に控えた
昨年夏にまた、同じ個所を悪くして再放牧。その間、合計2回に渡り、茨城県
の水野馬事センターで臀部の幹細胞を右前脚の腱に移植する手術を決行。
復帰への道を求め続けた。角居勝彦調教師が愛馬を心からねぎらう。

 「調教よりもリハビリがしんどかったと思います。医学が進歩した結果でも
ありますが、よくここまで立ち直ってくれました」

 次走は未定。「脚元と相談して決めますが、海外のレースは考えず、国内戦
に専念することになると思います」とトレーナー。長いトンネルから抜け出した
カネヒキリが今、高らかに復権を宣言した。


by 宇恵英志 
SANSPO.COM 2008.12.8より


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2008年12月01日

【JC】スクリーンヒーローがGI初挑戦で世界制覇!

見てくれ、これがミルコ・マジックだ。スクリーンヒーローが3世代の
ダービー馬を一刀両断でなで斬り。初挑戦となったGIジャパンC
大舞台で堂々と“主演男優賞”を演じきった。

 ラスト200メートルから満を持してミルコ・デムーロの右ムチが唸
りをあげた。外から迫るディープスカイの猛追を退け、最後にまたひと
伸び。並み居る強豪を抑えてトップでゴールした瞬間、デムーロは夕日
に向かって右手を高く突き上げた。

スクリーンヒーロー画像20081201.jpg
デムーロの完璧な騎乗でジャパンカップを制したスクリーンヒーロー (撮影・斎藤浩一)


 スクリーンヒーローとともに、検量室前に戻ってくると愛娘のルクレ
ツィアちゃん(11カ月)を抱きかかえた愛妻マルティーナさんの姿が
あった。馬上から降りれば良きパパの、微笑ましい一面も見せた。
「チョー気持ちいい」。3度目のJC挑戦で念願のVを果たしたデムーロ
は、流暢な日本語で第一声を発した。「道中はマツリダゴッホをマーク。
並ぶとしぶといと思っていたし、馬の力を信頼して乗った。外からディープ
スカイ
が来た時には“オーマイゴッド!” 何とかしてくれっ、と思ったよ」
と笑顔が絶えない。JRAのGI制覇は'04年皐月賞(ダイワメジャー)
以来4度目。迫力のあるフォームといい、その手腕はビッグレースほど、
輝きを増す。

 今年3月開業の鹿戸雄一調教師(46)はわずか9カ月でのGI制覇。
「先々は走ると思い、経験を積ませるために参戦した。力をつけて調子
も上げていたけど、この素晴らしいメンバーに勝てて正直、びっくり
しました」と破顔一笑。今後は様子を見ながらになるが、有馬記念(28
日、中山、GI、芝2500メートル)に向かう予定で、この勝利で
海外遠征のプランも具体化しそうだ。

 今夏を境に充実期を迎え、GIIアルゼンチン共和国杯勝ちから一気
に頂点に立った。祖母の名牝ダイナアクトレス(87年JC3着)の
無念を晴らしたスクリーンヒーローは、父グラスワンダー(98、99
有馬記念優勝)がその名を歴史に刻んだグランプリで、真のヒーロー
となる。


by片岡良典
SANSPO.COM 2008/12/1より


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2008年11月02日

【天皇賞・秋】ウオッカ、2センチ差で優勝

写真判定が決着したのはレース終了後10分以上経過してからだった。
検量室内のホワイトボードの1着にウオッカの馬番「14」の数字が書き
込まれ、わずか2センチほどの鼻差で勝敗が決まった。「写真判定の間は
しびれたし、生きた心地がしませんでした」と武豊騎手はほっとした表情
を浮かべた。

 直線の攻防はまさしく競馬史の残る名勝負だった。逃げたダイワスカー
レット
が最後の力を振り絞り、馬場の真ん中でディープスカイが伸びる。
その外からウオッカが持ち味の末脚で襲いかかる。3強の力と力のぶつ
かり合いに12万を超える大観衆は酔いしれた。

ウオッカ画像20081102.jpg
天皇賞・秋ダイワスカーレットとの2cm差の大激戦を制したウォッカ



 ウオッカダイワスカーレットとのライバル対決で2勝3敗とし、ダー
ビー馬としても1年後輩のディープスカイに貫禄勝ちだ。

 「僕自身も今年は大きなレースで結果を出せていないし苦しかった。
ウオッカに助けられた」と武豊がしみじみ語った。

 これでGI62勝目、秋の天皇賞5勝目。数々の栄光と勝利を手にして
きた名手にとっても、この長い写真判定の末の勝利は格別だったに違
いない。


SANSPO.COM 2008.11.2より


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2008年10月27日

【菊花賞】オウケンブルースリ、乱菊突き抜けた!

皐月賞馬日本ダービー馬不在の舞台で、“ドラゴン”の大きな叫びがこだま
した。わずか184日、デビュー最短で咲かせた菊の大輪。オウケンブルー
スリ
が“乱菊”を一刀両断して魅せた。

 「この馬の力を信じて乗りました。九分九厘、大丈夫と思っていたんです。
強い走りを見せられて良かった」

オウケンブルースリ画像20081027.jpg
オウケンブルースリで悲願のクラシック初制覇した内田博騎手 (撮影・山田喜貴)



 “想定通り”の快勝劇に、内田博幸騎手が誇らしげな表情を見せている。
指定席の後方からと思いきや、スタート直後から終始、中団の外めを追走。
菊の“難所”とも言われる1周目スタンド前の大歓声にも臆せず、ゆっくり
と進んだ。「この馬のリズムで走らせて、包まれないようにしました」と、内田
博幸ジョッキー
。2周目、淀名物3角の下り坂を利用して、オウケンブルー
スリ
が一気にスパート。馬場のど真ん中を豪快に駆け抜けた。

 菊花賞初騎乗ながらも、自信の騎乗で勝利をもぎ取った内田博。トップで
ゴールラインを通過した瞬間、左手をスタンドに向けて差し出した。

 「後方一気では平坦の京都では届きませんからね。レース前にイメージ
していた通りの競馬ができました」

 過去、12回クラシック競走に挑戦して“答え”を残せなかった内田博
「悔しい思いをしてきました」と、振り返る。それだけに、この1勝は格別
のもの。「大きなレースで結果を残せないとジョッキーとして成長しません
からね。幸せです」と、続けた。

 音無調教師も“菊”は初勝利。「菊花賞に出したい馬だったんです。出す
だけでも期待していましたが、うれしいですね」と、微笑んだ。

 オウケンブルースリの次走はジャパンC (11月30日、東京、GI、芝
2400メートル)の予定。「この競馬で自在に立ち回れることを確信しま
した。東京コースが合いそうだし、今の状態でもう一度、ディープスカイ
日本ダービー馬)と対戦したい」と、トレーナー。3歳NO.1へ、そして世界
の頂点へ…。今度は府中で“ドラゴン”が雄叫びを上げる。


by 宇恵英志
SANSPO.COM 2008.10.27より


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2008年10月06日

【スプリンターズS】スリープレスナイトGI制覇

デビュー17年目。耐え抜いてきた日々は、今、やっと報われた。電撃のスプ
リントGIは、上村洋行騎乗のスリープレスナイトが5連勝で初のGI制覇を
成し遂げた。

 「1番人気は当然のこと。自信はあった。プレッシャーが心地のいいもの
だった」。抜群のスタートを決めると内の速い馬を行かせて、「本当に我慢
して大事に乗った」と、4〜5番手の外をガッチリと手綱を抑えて追走。直線
に入って、ひと呼吸置いてからスパートすると「抜群に弾けた」。勝利を確信
した上村洋行騎手の左手がゴール手前で高く上がり、ムチを一発も入れる
ことなく1馬身1/4の完勝だった。

スリープレスナイト画像20081005.jpg
5連勝でスプリンターズS制覇を飾った1番人気スリープレスナイト=中山競馬場
(撮影・佐藤雄彦)



 上村洋行はデビューした92年に40勝を挙げ、新人賞を獲得。着実に勝ち
星を伸ばし、94年のダービーは2番人気ナムラコクオー(6着)、97年は4番
人気サイレンススズカ(9着)と注目馬で大舞台に参戦、GI制覇のチャンスは
すぐに来ると思われていた。しかし、少しずつ成績が下降。右目の飛蚊症の
影響だった。決心をして04年に手術を試み、4回目でようやく成功。 しかし、
7ヶ月の休養したこともあり、完治した復帰後も騎乗馬がなかなか集まらな
かった。

 そんなとき、声をかけてくれたのが橋口調教師だった。「真面目だし、もと
もと乗れる騎手なんだから」とバックアップを惜しまなかった。今年6月の
CBC賞スリープレスナイトで勝ち、98年スワンS(ロイヤルスズカ)以来
10年ぶりの重賞V。 そして10月5日は橋口師の63回目のバースデー。
「自分の手で誕生日のプレゼントをしたかった。恩返しができた」と声を震わ
せた。

 5連勝で頂点を極めたスリープレスナイト。「もう他の距離は使いたくない。
千二のスペシャリストにしたい」と橋口師は香港スプリント(12月14日、
シャティン、GI、芝1200メートル)、来春のドバイと海外を見据える。
「ボクがこの馬のことをいちばん知っている」という上村とともに、さらに世界
へと羽ばたいていく。 


by 下村静史
SANSPO.COM 2008.10.6より


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